第16回日本カイロプラクティック科学学会学術大会

カイロプラクティック学会学術大会

当院は日本カイロプラクティック科学学会に属しています。

 

日本カイロプラクティック科学学会はカイロプラクティックを医療の観点から捉えて安全性と有効性の科学的根拠(エビデンス)を収集する専門学会です。

 

今年の学会は「医療の質向上と患者安全」と題して権威のある先生方が基調講演で登壇予定です。

 

  • 小泉 俊三(七条診療所 所長, 一般社団法人 医療安全全国共同行動議長, Choosing Wisely Japan代表)
  • Katie Pohlman(米国 Parker University 研究部長)
  • 田中 和美(群馬大学医学部附属病院 医療の質・安全管理部長 教授)
  • 坂口 美佐(公益財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故防止事業部部長)
  • 厚生労働省医政局医事課 担当者

患者の安全

WHOは「医療における回避可能な害をなくすために」というタイトルで世界患者安全行動計画2021-2030をリリースしています。日本語訳の監訳者の一人が今回学会で登壇される田中先生です。

 

さて、医療は常に安全である。というのは理想ではありますが、現実には常に何らかのリスクがあります。薬剤の副作用は真っ先に思いつくかもしれませんが、過剰に提供される医療による弊害や過剰な投薬なども最近は問題視されています。

 

もちろん、カイロプラクティックにも有害事象と呼ばれる反応があり、施術の手順や施術の量などに起因して何らかの変調を及ぼす可能性があります。

 

しかし、ここで強調したい患者の安全とは、上記以外の事柄についてです。

 

率直に言いまして、患者を含む私たちの安全は常に脅かされるリスクがあります。

患者、患者の家族、取り巻く環境の多くの人たちが医療の安全について考える必要があると私は思います。

 

資料を参照すると・・・

 

「毎年、高所得国では、平均して10人に1人の患者が入院治療を受けている間に有害事象の影響を受けていると推定される。(中略)最近の推計によると、患者への害による社会的コストは年間1兆~2兆米ドルに上ると評価することができる」

 

 

何が安全を阻害するのか

最も深刻な安全を脅かす要素に「SNSによる誤情報」があります。

 

多くの人たちが最も影響を受ける情報源にSNSがあります。

正しい情報、誤った情報など様々に入り混じっている中で、情報を得る側のリテラシーが重要だとこの数年特に強調されてきました。

 

誤った情報そのものが私たちの医療における安全を脅かす要素になります。

ただし、それを発信している側が認識するのは難しく、常に情報を得る側の患者、そして患者の家族など周囲環境の人たちが判断しなければなりません。

 

 

安全を脅かす要素として、政府、行政、自治体、様々な組織などもあります。

エビデンスの低い情報源や誤ったエビデンスを活用した情報発信によって私たちの医療の安全は脅かされてきました。

 

 

もちろん、当院のような小さなオフィスが発信する情報でも安全を脅かすリスクがあります。私たち発信する側においてもエビデンスに基づく、根拠のある発信が大切になるのは間違いありません。

 

学会の中で学ぶこと

当院のカイロプラクターは毎年学会に参加して様々な考え方に触れ、カイロプラクティックの在り方、社会の中での立場などを学んでいます。

 

 

今年は「医療の質向上と患者安全」というテーマの中で、オーストラリア在住の邦人カイロプラクターとともにパネルディスカッションを行う予定です。

 

オーストラリアは法律によってカイロプラクティックが職業として日本よりも成り立っている中で、どのようにカイロプラクティックが医療としての質向上に努めているのか、患者の安全をどのように対応し、考えているのか話をします。

 

6月はこの学会のためお休みしますが、より良いカイロプラクティックを提供できるように学び、フィードバックしていきたいと思っています。